2015年5月16日土曜日

博多どんたく港まつり

福岡のお祭りといえば、「どんたく」と「山笠」ですね。
この「どんたく」に、太宰府市が参加しているのをご存じですか?太宰府市長をはじめ、市役所職員の皆様、自治会などの皆様が太宰府市PRの為、頑張っておられます。
総勢200名ほどのパレードになります。その中で先頭に位置するのが万葉衣装の官人です。この衣装は大宰府万葉会さんのお手製となります。
今回、私も、「どんたく」に万葉会サポートメンバーとして参加することができました。
梅花の宴、大弐紀卿 役です。
大弐紀卿は、大伴旅人邸で開かれた宴「梅花の宴」に参加し次の歌を詠みました。

正月立ち春の来たらばかくしこそ 梅を招きつつ楽しき終へめ
(意味:正月になって春がきたら梅をみて楽しみましょう)

大弐紀卿とは、紀男人(きのおひと)という名前です。大宰府の官職である大弐の紀という人という意味です。

梅花の宴で最初に詠まれた歌として有名です。当時、梅は中国から渡来した大変珍しい植物でした。その貴重な梅を愛でる会、それが梅花の宴であったと言われています。尚、この時の梅は「白梅」のみです。「紅梅」は、ございませんでした。現在の桜の花見に近い色合いでしょうか。

余談ですがこの白梅と紅梅、、枝を切るとその断面の色も違うのご存じですか?梅酒や梅ぼしなどに利用されるものも白梅だそうです。同じ梅でも違いがある。面白いですね。



パレード中 太宰府!!の声が沿道から聞こえました

太宰府市まほろばの里どんたく隊

                                           文化推進室 日下部

2015年5月1日金曜日

官人の装束

以前、このブログで歌詠みの会「梅花の宴」をご紹介いたしました。この時に着させて頂いた衣装は、大宰府万葉会さんが作られたものです。
大宰府は律令制にもとづいてつくられており、長官である帥を頂点として大弐、大監、大典とった役職があり(抜粋しています。役職はもっとあります)、その役職に応じて服の色が決められていました。一目でどの位階の方かが分かる仕組みです。
一番高い位は、紫、次いで赤、緑、青といった具合です。細かく言えばそれぞれの色に濃い、薄いがあり、同系の色でも濃い色の服を着ているものが官職が高いとなります。
下記の「梅花の宴」の画像を見てみると、様々な官職の役人がいますね。
因みに私は、深緑を着させて頂きました。役職は大監、少監といったところでしょうか。
次回、再び、この万葉衣装を着る予定がございます。次回は、、、、です。官職が上がりました。
いつか、紫を着れるように歴史と万葉集を学びたいと思います。


色鮮やかな装束

                                     文化推進室 日下部

万葉歌碑①

太宰府を歩くと、万葉の歌碑を多く見ることができます。遠の朝廷と呼ばれた大宰府は大伴旅人や山上憶良が詠んだ歌が多く残る万葉の里です。
私も好きな歌が沢山あります。例えば・・・・・
◆大野山霧立ち渡るわが嘆く息その風に霧立ち渡る        山上憶良
◆いちしろくしぐれの雨は降らなくに大城の山は色づきにけり   作者不詳

どちらの歌も、趣があって良い歌です。その情景が想像できます。
この歴史ブログでは、今後本格的に太宰府の名所をご紹介していきます。


太宰府市役所前の歌碑

                                      文化推進室 日下部