2017年4月29日土曜日

歴史を感じる二首の歌碑誕生

メモリアルパークには、太宰府市民遺産第12号に認定された展望台があります。その内、大宰府の丘展望台では歴史を感じる取組を進めております。
現地には、太宰府を中心とした歴史年表看板があり、その並びには、悠久の歌碑が建立予定です。

今回は、足利尊氏公と黒田如水公の歌碑が誕生致しました。





「この頃は咲ける咲かざるおしなべて 梅が香ならぬ春風もなし」 足利尊氏




「松梅や末永かれと緑たつ 山より続く里はふく岡」 黒田如水

足利尊氏は、あまり知られてはおりませんが、ここ太宰府に所縁のある方です。後醍醐天皇と対立した尊氏は豊島河原の戦い(新田義貞)に敗北し、九州に下ります。そしてここ太宰府を拠点として軍勢を再構築し、湊川の戦いにより新田義貞・楠木正成の軍勢を破りました。
この歌は、尊氏が古今集にある歌をアレンジしたものではないかと伝えられています。

一方、黒田如水。こちらも太宰府と大変所縁の深い人物です。この歌は、如水が太宰府天満宮に奉納した連歌です。ここ太宰府で詠まれた福岡の発展を望む歌。まさにメモリアルパークにある悠久の丘(市民遺産第12号)もここ太宰府から福岡平野を望む眺望であります。市民遺産提案時にこの連歌をご紹介させて頂きました。
ここ太宰府になくてはならない、歌と言えます。
是非、ご覧ください。

                                        文化推進室 日下部


良寛の歌碑誕生

皆さん。こんにちは。
太宰府メモリアルパークに良寛和尚の歌碑が誕生致しました。
この歌は、良寛和尚辞世の句であります。

人それぞれのとらえ方がありますが、桜になぞらえて人の運命、生命の情景を捉えた歌であると思われます。


私は、残る桜(命)も、また散る運命にある桜(命)。全ては変わらない命ととらえています。

霊園であるからこそ、この歌が持つ「命」に意味があるのです。是非、ご覧ください。

場所:市民遺産「大宰府の丘展望台」横あずまや近くにいございます


                                         文化推進室 日下部